FEATURE
~トクする不動産の考え方~
たくさんの「おトク」
世の中には本当に多くのサービスが溢れています。数年前には聞き慣れなかったサブスクリプションもすっかり浸透し、買う・借りるという内容に枝分かれしたサービスのおかげでモノやサービスを決定する選択肢が非常に多く存在するようになりました。
そして、サービスの決定や購入を決意する前にはWebサイト上での比較や口コミなどの感想のチェック、実生活では友人や知人にそのサービスの印象を聞いてみる…このように、人それぞれ失敗しないための「おトクな情報」を仕入れる活動を行う人が多いことでしょう。これは不動産においても例に漏れず、特に不動産の中でもお部屋探しの場合は「たくさんの不動産、よい接客、おトクな条件の物件」が求められます。
しかし、この3つに当てはめて探していくことは決して簡単ではありません。たくさんの不動産と言ってもスーモに掲載されている20万以上の物件を全てチェックするわけにはいかず、接客品質を満たす営業スタッフはWEB上ではもちろん確認することは出来ず、おトクな条件と言えばせいぜい「仲介手数料無料」が表現の限界です。
「おトク」の代償
断言できることは、高い接客品質と徹底的なコストカットは並走することは出来ず、必ず歪みが生じます。特に不動産賃貸の場合は契約して終わりというわけではなく、入居中に契約が継続する限り常にサービスに対する「おトク」への評価は継続されます。
入居時にどれだけ得をしたと感じても、退去の際に過大な費用が発生して損した気分になってしまったり、入居時に担当してくれたスタッフの退職などによるサービス提供の品質低下によって「はじめはおトクだと感じたけど、結果的には満足出来なかった」というケースが多々あります。
高い費用を払っているから大丈夫、というわけではありませんがコストカットを行う事業者に当ってしまうと教育費用や研修コストまでも削減してしまうため、結果的にサービスが行き届かなくなってしまうことがあるので注意が必要です。
ちゃんとしたおトクって?
お部屋探しの場合は、下記のような基準が「おトク」に近づくポイントです。
- 大量の無駄な不動産の紹介ではなく、最適な一件の物件を提案してくれる
- 明るく礼儀正しく素早く、顧客に提案を欠かさない営業手法
- 住まう期間やライフスタイルに合わせたオーダーメイドな条件の提案
① 大量の無駄な不動産の紹介ではなく、最適な一件の物件を提案してくれる
とにかくたくさんの物件との比較…が主流になっている昨今ですが、数十万件の中から気に入る物件を探す作業は中々大変です。探す楽しみは当然必要ですが、一生懸命WEB上で探した物件を掲載会社に問い合わせてみたら既に契約済みであることも多く、たくさんの物件と満足感が一致することは意外と高くはありません。
洋服などと違い、物件は複数を選ぶことはせずにたった一件を探し出す作業になります。この点を履き違えている営業スタッフも多くおり、沢山の物件資料を送付することがクセづいたスタッフもたたおりますが「あなたに最適な一件の紹介」を行う営業スタッフが最も優秀でおトクであることは間違いありません。
②明るく礼儀正しく素早く、顧客に提案を欠かさない営業手法
「こんなことは普通で当たり前のことだ」
そうお考えの方も少なくないかと思われますが、現代では昔と違い、挨拶や礼儀を重要視することは随分と少なくなってしまったようです。上司や先輩からの薫陶を受けることなく、WEBの発達とともにモノ勝負が主流となったことで「だれでもできる」仲介が売りになっている昨今ですが、その代わりに「普通で当たり前」は失われてしまいました。
素敵で素晴らしい物件を取り扱うには、同時に契約を締結する責任感をもった営業が必要であることが昔と変わることはありません。物件を問い合わせたら会話が噛み合うか、素早くレスポンスしてもらえるか、内覧や契約のスケジュールをしっかり組んで貰えるか。こういった基礎がおトクを生み出します。逆に言えば、どんなに物件がおトクであっても、波長が合わない営業・会社ではそのおトクは雲散霧消してしまうことでしょう。
③住まう期間やライフスタイルに合わせたオーダーメイドな条件の提案
契約期間も重要なおトクポイントの一つです。原則として賃貸借契約の期間は2年であることが一般的ですが、この契約期間は相談によって短縮・延長をすることも出来るということはあまり知られていません。
例えば3年契約、ときに半年契約や1年契約など。長期契約にして賃料を減額を依頼したり、短期契約にして賃料を少し引き上げつつ期間内解約違約金の免除や家具家電の設置の依頼などで好みの住居を手に入れるなど、フレシキブルな変更の依頼をすることが出来ます。いわゆる賃貸仲介エージェントが謳う「賃料交渉」はオーナーや管理会社へのただのお願いという現実に対して、メリットを双方で見出すことでおトクを作り出すことが可能となります。
友達だから、おトク?
仲が良いから、友達だから安くできる
本当のおトクを求めるときに、よく聞くワードです。もちろん仲介手数料などの仲介業者側のフィーを削減するには良いかもしれませんが、果たして家賃の相談やフリーレント、その他引っ越しに関するトータルでのコスト削減にまで及ぶかどうかは不明です。
いい人、は友達だから良いかもしれませんが交渉や相談に関しては微妙なパフォーマンスであることもしばしば見受けられます。そういう意味では賃貸エージェントのプロに依頼するほうが間違いないときもあります。
物件を探すことは実はとっても簡単なのですが、その物件を上手に扱う人を探すことはとても難しいことでもあります。相談だけでも気軽にできるエージェントに出会うことが出来たら、その人はとても大事にしたほうが良いでしょう。離職や転勤などでその人が担当から外れても、引き継ぎなどを丁寧に行ってくれるはずです。
家だけがおトクの対象では無い
他にも、引っ越しに関するおトクや退去に関するおトクもあります。火災保険のおトク、携帯代のおトク、通勤のおトク。数えればきりがない位のおトクに囲まれつつ、本来の住居のおトクも追求する。皆さんの楽しい引っ越しについて、たくさんの知識や発見をお伝えするためにこれからも様々な情報を仕入れ、皆様へ発信します。