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「空室がいつもある建物」は不人気?

「いつも空いてる」には理由がある

札幌の賃貸市況では新築ラッシュが続いており、2022年は過去最高の新築賃貸マンションの着工件数になるのでは?という話もちらほら聞こえます。なんとも景気の良いことで、借主の視点から見ても新築の選択肢が増えることは歓迎できることですね。

反面、社会情勢としては少子化が進み、新築賃貸マンションのが増加しているために賃貸物件が供給過多になっていて、不人気な物件から空きが多くなる…このようなイメージを持っている方は少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

確かに空きが多い物件は競合力を失っていることも多く、上記のイメージは正しいとも言えます。「昔は大人気で満室だった」は過去の話であり、その過去から脱却出来ていない物件は借主から徐々に選ばれなくなり空室に空室が重なり苦戦している状況を目の当たりにします。

ただ、空室が多い=不人気であるという結論に直結させるにはいささか強引でもあります。今回はこの点について触れていこうと思います。

満室経営は簡単では無い

札幌の賃貸市場だけでもスーモの掲載件数は20万件を超えていて、確かに世の中は空室が多いように感じることは事実です。また、いつ見ても掲載されている建物もあり、そういった建物は「常に空室がある、満室にならない不人気物件」という印象にもつながるのも頷ける内容です。

では、「人気のあるマンション」が常に満室か?というと、実はそうでもありません。どんなに人気のある物件だとしても、「離別・離職・転勤・物件購入」での引っ越しは必ず発生します。その建物の戸数が10室あれば1年に1回は発生するくらいの確率で、ちゃんと空室が発生しています。

新しいうちはなんとかポテンシャルで入居を回転させることが出来ますが、築年数が経過すればするほど中々そうもいかなくなってきます。また、建物戸数が多くなればなるほど退去も出やすいために満室維持は難しくなるでしょう。

ケーススタディ

例えば30室のマンションがあり、稼働率を95%(空室率5%)、平均空室期間を3ヶ月と設定します。

  • 30室×12ヶ月×5%=18室の空室
  • 18室÷3ヶ月=年間6部屋の入れ替え

簡易的な計算だと、このように計算することが出来ます。つまり、毎年必ず数部屋の入れ替えがあるということになり、必ず空室が発生するようなシミュレーションになります。

もちろん、100%の稼働で全く退去が起きない年も稀に発生します。その場合は退去が繰延されているだけなので、翌年や翌々年に10部屋近い退去が発生するなど厳しい帳尻合わせが待ち構えています。

空室多数、こそおトクの第一歩

空室が多い≒不人気である ということは確かにそのとおりかもしれません。ただ、ここに借主側のおトクが秘められているケースもあります。

立て続けに発生した空室を埋めるために、賃料の見直しや入居費用を軽減するキャンペーンを展開することがあります。これらは入居促進のための現況の見直しであることから、借主側にとっては非常にお得な条件となります。また、まだキャンペーンを展開する前の物件に自身の希望条件を提示することも良いでしょう。賃料は下がるのか、契約時の費用は軽減できるのか。空室が多ければ多いほど、交渉の余地は高まるために「空室の多さ→不人気→一転しておトクな物件」という変貌を遂げる可能性があります。こういった意外な点に注目してみることも賃貸物件探しの面白いところとも言えるでしょう。

噂と実態は一致しない

「最近は色んなところで空室が目立つ…」という声をよく耳にしますが、少なくともここ20年弱ずっと言われ続けています。説明が長くなるのでここでの詳細は割愛しますが、実はデータ上ではそのようなことはなく、札幌市では毎年大きく変わらない賃貸の稼働率を保っています。

また、古い物件や空室が多く発生している賃貸物件はグループホームや民泊に転用され、居住用以外として稼働している居室も多いので、ただ単純に少子化や人口減が原因で空室が発生しているというわけでもありません。

空いてる物件の良し悪し

いわゆる「事故物件」でも満室であることも多く、賃料が相場より高くても満室である物件も多々あります。空いているから不人気、ではなく自分にフィットしそうな条件に変更できるのであれば、空室の目立つ物件こそあなたにとってもシンデレラ物件なのかもしれません。

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