SPECIAL TOPICS
「見た目」の変化
「ムダ」を追求
自社で保有している物件で、様々なテストに活用しています。当然ながらテストとはいえ、最高のパフォーマンスを発揮するために試行錯誤しながらああでもない、こうでもないと検証を繰り返しておりまして。
今回は外観と写真、いわば「見た目」によるところをフォーカスしてみました。ここまでやることって無駄じゃない?と思われる方もいるかも知れませんが、私達はその無駄を重要視しながら日々取り組んでいます。
写真って面倒
過去にハイライトの強度という記事と、撮影用カメラという記事が今回の記事と共通しますが、再び話はカメラのお話へ。
どの不動産業者も、どのオーナーも言います。
「写真ってすごく重要だよね!」いやホント、そのとおりなのです。
お金を掛けて原状回復して、外観も素敵に塗装して。多額の費用が掛かっていますし、よーしこれで後は市場に公開するだけだ…問題はここで発生します。
撮影するカメラ・天候・時間帯・角度(構図)・レタッチ・保存方法・そして各サイトにアップロード。おおまかに分けるとこのような工程を経て、外部に初めて撮影した写真が公開されます。
↑を見て分かる通り、端的に言えば面倒な作業です。だったら手早く適当に撮影して、形が分かればいいじゃない…となる、ここの部分が問題です。
当然、手早くという内容を否定するだけではないのですが、「すごく重要」と乖離する部分が大きいのかなぁと感じています。
撮ってみた
先日、実験の一つとして自社物件の共用部をLEDに切替えました。既に管理物件のRC物件で何棟もLED化し、経費削減の効果は十分に分かったのですが、実際にどの程度の照度で印象が変化するかを体感してみたかったのです。
工事完了のお知らせが届き、2週間くらい経ったときでしょうか。たまたまその日は晴れで、WEBで建物の写真を見ているうちに「夕暮れの写真っていいなぁ」と思ったのが16時。
今ならもしかして…と思ってオフィスを出て現場に到着したのが16時45分。薄暗くはなっていましたが、照度センサーライトのためにまだ現地では照明は点灯しておらず、外周チェックしながらウロウロしていました。ここから1時間を掛けて、撮影していきます。
↓スライダーのプラグインを導入してみました↓
必要な時間
- 移動…40分(片道)
- 撮影…1時間20分
- レタッチ…30分
- 各セクションへの掲載指示やフォルダ分け、保管…30分
合計…3時間~3時間半
結構掛かってます。レタッチやら何やらオペレーションに手間が掛かるので、毎回気軽に出来る作業ではありません。
想いとその効果
そもそも日中の写真もあるし、別にいいじゃない…というご意見もあります。でも、折角多額の費用を掛けたなら最高のパフォーマンスで、その瞬間を切り取っておきたい。世界に発信するなら、より良いその物件の表情を出して行きたい。オーナーが誇れる、仲介がお客様に自信を持って紹介出来る画像を提供したい。そんな気持ちで撮影しています。
今回はLEDの工事だけではなく、使っていないロードヒーティング機器の撤去やガスボンベの移動なども実行しています。春先に撮影した内容と現況は変化しているので、今のベストパフォーマンスをアーカイブとして残して、いつかは売りに出すこの物件の移り変わりをアルバム化するようなイメージです。
ただ、良い写真を掲載しただけでは全く効果がありません。というか、そもそもの物件の品質が低い場合は良い写真も撮れませんし。
これがどの程度成約に結びついているか、どの程度の反響数の上昇に繋がっているかは未知数ですが、オーナーや仲介がこの素材でちょっと誇れる気持ちになってくれればそれが最も良い効果だと感じています。そもそも、商品をベストな状態で掲出することは当たり前だと思っているので、あまり深い意味も持たせないように心がけているのです。
業務効率化が進むご時世で、管理業務も例に漏れず様々なツールを導入しています。その中で、この「写真撮影」という「無駄」かもしれない作業を、心を込めて大事にしたい。そんな在り方もいいじゃない、と考えています。